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伝統菓子・地方菓子- Traditional confectionery -

伝統菓子・地方菓子

●ドゥイヨン・ド・ポム2015年07月30日

ドゥイヨン・ド・ポム Douillon de pommes
ノルマンディ地方に伝わるお菓子。リンゴ1個をフイユテ生地もしくはブリゼ生地にすっぽりと包んで焼いた、いわば「まるごとアップルパイ」である。さまざまなレシピがあるようだが、リンゴの皮をむき、芯を取り去ったところに砂糖とバターやシナモンを詰め、好みでカルバドス(リンゴの蒸留酒)をふりかけたものを生地で包み込んで焼く、というあたりが家庭でのスタンダード。リンゴはレネット種が使われることが多い。同じようなお菓子を指すものに「ブールデロ(Bourdelot)」があり、しばしば混同されるが、本来は「ブールデロ」がリンゴを、「ドゥイヨン」は洋梨を使って同じように作られたものである。

○用語・人名等解説
レネット reinette
16世紀からこの地で盛んに収穫されてきたリンゴは、ノルマンディの食文化には欠かせない素材。主要品種のレネットはもともとシードル(リンゴの発泡酒)の原料として育成されてきた。小ぶりだが甘味と酸味が調和し、お菓子にも適する「レーヌ・デ・レネット」、やや酸味の勝った素朴な風味が飽きのこない「レネット・デュ・マン」は、その双頭。