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活動報告- Activity Report -

第6回ガレット・デ・ロワコンテスト開催2008年11月 Vol.4

去る11月12日(水)、第6回ガレット・デ・ロワコンテストが行われました。日仏150周年にあたる今年は、フランス農水省並びに在日フランス大使館の後援のもと、記念イベントとして催され、懇親会にはフィリップ・フォール駐日大使も出席されました。

応募のあった約100通の中から、10月1日の書類選考を経て最終審査に残ったのは、一般部門12名、スーチアン部門3名、エテュディアン部門2名。本クラブ理事の他、150周年を記念して特別に迎えたゲストを含む計21名の審査員が、会場に運び込まれた各人渾身のガレットを前に、見た目の美しさ、味わいのバランス、食感などにおいて厳正な審査を行いました。一般部門優勝者には、例年通り、Chambre professionnelle des artisans boulangers-pâtissiers (通称パリパン菓子組合、会長 ジャック・マビーユ)主催の2010年ガレット・デ・ロワコンクールへのエキジビション参加資格が与えられます。表彰式は2009年1月6日フランス大使公邸に於いて開催されるエピファニー(駐日フランス大使へのガレット・デ・ロワ献上式と新年の祭典)の中で行われル予定です。

会場、フィリップ・フォール駐日フランス大使よりは、「今回のコンクールを日仏友好150周年の記念行事にというお申し出を頂き、これは日本国内ではもちろんのこと、フランスにとっても多いに意義のあることと即決した。ガレットおよびエピファニーの伝統と習慣を正しく伝え広め、フランス・ガストロノミーの発展に貢献して下さることは、日仏の相互理解にもつながる。クラブには心からお礼を申し上げたい」との言葉を頂きました。またクラブより、オリジナルのコックコートを大使の名前入りで進呈しました。

またゲスト審査員代表として、ジャック・ボリー氏は「どのガレットにも、30年前に私が来日した頃からすると格段に進歩した技術とセンスが駆使されており、感激するとともに審査は甲乙つけがたく苦慮した。伝統を守って下さる会の活動を頼もしく思う」と述べました。

結果発表に続いて開催された会員約100名を交えての懇親会では、出品者全員のガレットがふるまわれ、出席者はそれぞれの味の違いを楽しみつつ、堪能しました。

〔受賞者〕
【一般部門】
優 勝 : 中野 心悟(ガトー・ド・ボワ)
第二位 : 皆川 克樹(ルコント)
第三位 : 市川 智史(メゾン・ド・プティ・フール)

【フランス農水省特別賞】
鈴木 宏之(ホテル西洋銀座)

【スーチアン部門賞】
柴田 智江

【エテュディアン部門賞】
鈴木 亨(町田製菓専門学校)

【エッセイ賞】
椎名 康介(ホテルオークラ東京)

〔審査員〕
島田 進(パティシエ・シマ)
西原 金蔵(オ・グルニエ・ドール)
フィリップ・ビゴ(ビゴ)
アンドレ・パッション(パッション)
藤森 二郎(ビゴの店)
河田 勝彦(オーボンヴュータン)
藤生 義治(パティスリー ドゥ・シェフ・フジウ)
西野 之朗(メゾン・ド・プティフール)
永井 紀之(ノリエット)
林 雅彦(ガトー・ド・ボワ)
寺井 則彦(エーグル・ドゥース)
フレデリック・マドレーヌ(ル・ポミエ)
大森 由紀子(フランス菓子研究家)
魵澤 信次(レ・アントルメ)
金子 美明(パリ・セヴェイユ)
堀江 新(ラ・ヴィ・ドゥース)
安食 雄二
丸山 正勝(ル・ガリュウM)

〔ゲスト審査員〕
ジャック・ボリー(株式会社資生堂 エグゼクティブプロジェクトディレクター)
シャルル・デュラン(フランス食品振興会 代表取締役)
イヴ・アルマニー(クリストフルジャパン株式会社 代表取締役CEO)

受賞のコメント(敬称略)
● 中野心悟
昨年2位を頂き、その結果を踏まえて参加した今回で優勝できたことは本当にありがたいです。いろいろと工夫する中で、基本を忘れないよう心がけてきました。パリでも自分のガレットをいつも通り焼いてきたいと思います。

● 皆川克樹
今日は自分の理想通りのガレットを焼き上げられることができ、それだけでも満足なのですが、加えて2位という賞を頂いてうれしく思っています。次回もしチャレンジするならば、もう少しダイナミックな感じにつくってみようと思います。

● 市川智史
ガレットの配合やつくり方はすでに先人が築いてきたもので、いじりようのないものだと思いますが、それだけに基本に忠実に、シンプルな中での味のバランスを大切にしてきました。今後も同じ姿勢で取り組んでいきたいです。

● 鈴木宏之
ガレットはフランスでも代表的な伝統菓子ですので、フランスの素材、製法を尊重してつくりました。それがフランスの方々の舌に届いて今回の賞を頂けたのだとしたら、とてもうれしいです。これを励みに今後も焼いていきます。

● 柴田智江
挑戦は今回で4度目か5度目か、もう自分でもわからなくなりました。優勝は素直にうれしい!です。不足気味のバターも冷凍ストックをくり回して練習しました。来年は...やはりチャレンジしたくなってしまいそうです。

● 鈴木亨
ガレットは授業を通して知ったお菓子で興味を持っていましたので、学校の先生より勧められて迷わず応募しました。今回プロの方々の作品の、見た目のきれいさと味のバランスのよさに、まだまだ自分たちはこれからという思いを新たにしました。

● 椎名康介
ホテルの厨房に入って最初に担当したのが“パイ”でした。それだけにフィユテ生地のお菓子には愛着があります。そのひとつであるガレットが、伝統を人々に伝え広める力を持ち続けていることを、改めてすばらしいと思っています。

尚、今回のコンテストの入賞者には、フランス食品振興会並びに下記賛助会員より賞品が授与されました。
(五十音順)

株式会社愛工舎製作所
池伝株式会社
株式会社イワセエスタ
クリストフルジャパン株式会社
サンエイト貿易株式会社
JFLA食品販売株式会社アルカン事業部
タカナシ乳業株式会社
株式会社デルタ・インターナショナル
ドーバー洋酒貿易株式会社 
中沢乳業株式会社
株式会社ナリヅカコーポレーション
日仏商事株式会社
有限会社パックワークス
フランス食品振興会
フレンチF&B株式会社
株式会社ベーカーズプロダクション
株式会社前田商店
株式会社増田製粉所
ルーツ貿易株式会社
以上